1日で売上高1.8兆円という莫大な数字をたたき出した中国「独身の日」。今回は2015年11月11日にいったい何が起こったのか、またなぜこれほど大きな売り上げになったのかデータを基にをお伝えいたします。
ダブルイレブン1日でなんと1.8兆円。昨年の約2倍に
なんと中国国内消費1日平均金額をネットだけで突破
では11月11日の24時間の売れ行きの詳細を見ていきます。
- 18秒:1億元(約20億円)
- 1分12秒:10億元(約200億円 ※この時点で日本の某モールの1日の売上金額をすでに突破)
- 12分28秒:100億元(約2000億円)
- 4時間26分31秒:362億元(約7200億円 ※この時点で2013年11月11日の売上金額を突破)
- 11時間50分00秒:571億元(約1億980億円 ※この時点で2014年11月11日の売上金額を突破)
- 17時間28分51秒:719億元(約 ※この時点で2014年中国国内消費1日平均の売上金額を突破)
- 24時間:912.17億元
となっています。
越境ECにおいて日本企業全体はアメリカにつぎ第2位
今回「Tmallグローバル」では過去最大の232の国、地域の商品が販売されました。その中で、日本からの越境EC売り上げは国別でみると第2位になりました。1位はアメリカで、3位は韓国となっています。
tmallグローバルの国別越境EC売上高順位
日本企業の総額では私の概算では数十億円の規模ではないかと見ています。上位は1社10億円まではいかないものの、わずか1日で1億円を突破している企業が数社存在するというのが実情だと思います。
注文件数は4.6億件にものぼったため 出荷は11月20日まで期間が延長されました。ちなみに、単純計算で1秒間で約14万件にもなります。2009年では400件だったので、わずか6年で350倍になっている計算になります。
出荷件数があまりにも多いため 現在日本から送った商品も一部遅れも発生しているということです。
さらに興味深いデータとして、地方からの注文客が急増しているというデータも出てきています。そうしたデータを見ると、いよいよ中国のEC市場も全国に広がりだしたとともに、まだ伸び代があるということもわかります。
そうしたより詳しいデータについては次回の連載で紹介します。お楽しみに。
※この記事は(株)インプレス様のネットショップ担当者フォーラムに掲載したものを許可を得て掲載しています。
元記事:1.8兆円を売り上げた中国「独身の日」 前年比2倍の理由をデータから検証した

著者:高岡 正人
株式会社エフカフェ 取締役
1975年生まれ。立命館大学政策科学部卒。コンサルティングファームにて企業変革コンサルティングを経て、2005年有限会社フリースタイルカフェ(現エフカフェ)の創業に参画。取締役に就任。
日本、中国、ASEANでネット通販事業に特化したコンサルティング、運営支援を行い、1カ月の半分を中国・上海で過ごす。
銀行等での講演多数。また日経ネットマーケティング等で執筆。最近では銀行等の海外支援事業部と連携し、日本からアジアへのネット通販進出を支援している。